幌萌鐵道管理局   自分に身近な鉄道のはなし 2001   LastUpDate : '01.7.25

U.子連れ汽車旅術

 前回の会報寄稿以来,私を取り巻く環境は激変し今では妻子持ちの身である。そこに至った経緯については酒の席での話としてさて置き,我が家の子供は男の子である。こうなると将来この子と一緒に鉄道趣味を楽しみたい,との父親の野望が湧いてくる。実際そう思っている方も多いであろう。
 鉄道に関するおもちゃや本などを買い与えるのは当然であるが,やはり本物志向ということで実際に鉄道に触れさせる機会を作ることも重要であろう。そんな訳で私が出掛ける時は原則として家族を連れて歩いている・・・これは大義名分。(笑) 私が出掛けたいが一人では出掛けづらいので連れて行く,というのが正解に近いだろうか。
 現在2歳になった息子は約10ヶ月の時から連れて歩いているが,やはり子供を連れて歩くにはそれなりの覚悟や準備が必要である。我が家のこれまでの経験からは子供が2歳位まではこんな感じだ。


(1)いつから出掛けられるか

 子供の個人差によりいつからと断定できるものではないが,一つの目安は子供が歩けるようになってからではないだろうか? 我が家の場合は10ヶ月で北海道・東北汽車旅に出掛けたが,この時息子はまだ掴まり立ちしかできず移動の際はすべて抱っこだったので旅行の後は腕の筋肉痛に悩まされた。また歩き初めはまだ長時間歩ける訳でもなく,抱っこは必死である。
 なお体力に自信があるならば,10ヶ月〜1歳位から連れて歩くことは可能であろう。少なくとも離乳食には入り,親の目で見ても体力的に耐えられそうだと判断してからになるが。
 無神経なのも問題だが,あまり過敏にならず,その気になれば出掛けられる,というのが実感だ。

(2)行程

 当然無理は禁物である。我々の鉄旅みたく朝から晩まで乗り続けるなんてことは厳禁である。移動だけでも予想以上に体力を使っている。
 朝はなるべく遅く,夜はなるべく早く上がる必要がある。また昼寝もあるので,その時間は外で過ごさずに済むように考えねばならない。子供の生活リズムを崩さないことが大事である。

(3)食事

 ミルクの時期はスティック形ミルクまたはラップで小分けして持ち歩くのが無難。缶を持ち歩くのも良いが結構がさばる。お湯は基本的に自宅から魔法瓶で持ち歩くべきだろう。荷物は多くなるが仕方なかろう。
 離乳食の時期は市販のベビーフードを持ち歩くのが便利。封を開ければそのまま食べさせられるのだから今の時代楽だ。
 普通に食事が摂れる時期になると楽になるが,逆に食事の時間が長くなるし手抜きしづらい。食事の時間は十分に考慮して行程を組むべきだ。

(4)オムツ

 小さい子供はオムツ生活者。旅行時は紙オムツ使用が原則だ。そして案外困るのがオムツ交換。
 最近の特急形新車や新幹線には大抵オムツ交換台があるのでどうにかなるが,普通列車などでは最悪トイレで子供を立たせながら交換する技も必要になる。普通列車でもJR東海の新車313系にはオムツ交換台があり助かるが一般的には期待できない。
 ほとんどの駅のトイレには交換台はない。基本的には駅前の百貨店やスーパーのトイレを使うのが無難である。あまり急な行程を組むと,この様な時間も取れなくなる危険があるので注意である。

(5)その他

 6歳未満の子供を連れて歩くにはJRの運賃・料金は無料だ。これはありがたいことなのだが,無料であれば座席は確保されないのが原則だ。従って指定席を使う場合は子供の席が無いので窮屈な思いをすることもある。嫌なら子供料金を払い子供の指定席を取れば良いのだが,我が家の場合は貧乏なので我慢している。
 ところが自由席の旅となると様相が一転し,子供の分の席を確保することが案外容易である。他人が敬遠してくれることも一因だ。眠りこけた子供を座席に横にしてくることもできる場合がある。但し混んだ車内では遠慮するのが筋であろう。
 ところで子供は騒ぐのが本来の姿だと言われる。だから普段は旅行には連れていけない,行くなら個室を取る,という人もいる。公共交通機関を使う上でこれは非常に悩ましい問題だ。こればかりはその子の生来の性格と親の躾以外解決手段はなかろう。幸いにも我が家の息子はおとなしいほうなので親として大変助かっている。
 どのような無理の無い融通の利く旅程を建てられるかは腕の見せ所であろう。


 趣味に没頭するには一人旅が一番気ままで良いかもしれないが,家族連れでも案外楽しめるものだ。
 最後に子連れ旅行で一番大事なのは奥さんの多大な協力であること付け加えておく。これが無ければほぼ不可能である。


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