幌萌鐵道管理局   '91夏 東北地方私鉄乗車記
 
3.十和田観光電鉄 (三沢−十和田市:14.7km:530円)

 名前は「観光」であるが全然観光客の姿を見なかった。それはいいとして,ここの電車のよく弾むこと。これはすごい。椅子に座っていても身体が飛び上がるくらいであった。軌道がグニャグニャに曲がっているのを見て納得しましたが・・・。

 さて十和田観光電鉄の三沢駅はJRのとは異なり西南側に位置しており,駅舎はかなり古い。中にはいろいろと売店が入っている。
 三沢駅を出るとすぐに右に急カーブする。このカーブが終わったところでJRとの連絡線と合流する。その後畑作地帯を十和田湖に向かう道路と併走してボヨンボヨンと跳ねながら走っていく。途中,七百に車庫がある。
 そしてしばらく走った後,いきなり大きな店(ダイエー)が見えたと思ったら十和田市着。かつての十和田市の駅はもう少し先にあったが,現在ではこのダイエーに直結している駅となっている。(改札が店内にある)
 かつての十和田市駅に行くとEL1両とEC3両ばかりが泊まっていた。

 車両についてであるが,十和田観光電鉄にはいろいろな種類の電車があり,なかなか興味深いものである。電車は全てロングシートであるようだ。この前までは定山渓鉄道の車両もあったが廃止になってしまい道産子には残念である。

 切符は有人駅では硬券の入場券・乗車券とも売っている。自動券売機も入っているがただの真っ白の感熱紙なので収集の為には買わない方がよいでしょう。三沢では使用済み切符を頂けた。

 十和田湖へ行く場合は三沢からバスに乗った方が便利で安いが,我々鉄道ファンは十和田市までは観光電鉄を使うように努力しましょう。なお十和田市駅のダイエーにはバスターミナルも併設されている。


▲ 十和田市駅にて ('91.8.25)


▲ 三沢駅にて ('91.8.25)

4.三陸鉄道 北リアス線/南リアス線

 全国初の第三セクター「三陸鉄道」は昭和56年に発足し,昭和59年4月1日に営業を開始した。ご存知の通り,三陸鉄道は北リアス線が旧国鉄宮古線,久慈線と未開通部分の田老−普代間,南リアス線が旧国鉄盛線と未開通部分の吉浜−釜石間を引き継いで全通させたのである。三陸鉄道は南北に分れているため,途中の山田線釜石−宮古間に乗り入れている列車もあり,またJRも三陸鉄道に乗り入れている。
 以下にそれぞれの線区について軽く述べたい。

 北リアス線 (宮古−久慈間:71.0km:1510円)

 JR宮古駅に隣接している三陸鉄道の宮古駅。ここのホームは一面である。ここを出発し山田線を左に見て分れるとトンネルだらけの線路となる。
 中学校の頃から「三陸海岸はリアス式海岸。フィヨルドではない!」と頭に叩き込んでおいたが,このリアス式海岸を楽しみにしていた俺がバカだった・・・ 考えてみれば隆起してできたのだからリアス式の地形は山の中にあるのである。トンネルだらけで海は見えないし,参ってしまった。

 そんな落胆をよそに列車は走り続ける。そしてかつての宮古線終点の田老を過ぎ,ここから多少新しい長いトンネルをずんずん進む。
 そのうち小本着。ここの駅前からは岩泉にある龍泉洞へ行くJRバスがある。小本はもともと現在の岩泉線の終着転の予定だったのはご存知だろう。岩泉線は岩泉開業までは小本線と名乗っていた。岩泉−小本間は結局バス代行であると言えるだろう。

 列車はさらに進み島越,田野畑と行く。この二つの駅,宮沢賢治の童話にちなんで田野畑が「カンパネルラ田野畑」,島越は失念してしまったが名付けられている。(ちなみにカンパネルラは「銀河鉄道の夜」に出てくる男の子の名前である)
 田野畑駅の近くにある川の水門の上部は三陸鉄道の車両と同じ塗装をしておりなかなか面白い。通った際は見てみて下さい。


▲ 田野畑駅にて ('91.8.23)

 結局あまり海が見えないまま旧久慈線終点普代に到着。普代から幾分トンネルが減りそして久慈着。なお途中,陸中野田−野田玉川間に夏場は臨時乗降場の十府ヶ浦ができる。(これが鉄パイプ&ベニヤ板製)
 久慈ではJR八戸線と接続。駅舎は異なる。ちなみに運行本数は三陸鉄道の方が八戸線よりも多い。JRにも頑張って欲しいところである。

 南リアス線 (盛−釜石間:36.6km:840円)

 三陸鉄道の盛駅もJR盛駅とは異なるが隣にある。さて列車に乗ると岩手開発鉄道と交差して進んで行く。そして例の如くトンネルトンネル・・・と走っていき,旧盛線の終点吉浜に到着。その後,3〜5kmあるトンネルを立て続けにくぐって行き,トンネルが切れて大きな川を渡ると釜石,終点である。何ともあっけなかった。


▲ 釜石駅にて ('91.8.25)

 切符についてだが,有人駅には硬券乗車券・入場券とも完備。駅は地元自治体へ委託している場合があるがこの場合も販売。まるム入りで売っています。なおこういう委託駅には「きっぷは地元の駅で買いましょう」とまるでタバコの宣伝のように書いており,ちゃんと地元の収益になるとの解説付きでなにか笑えた。切符は下車時に車掌に頼むと快くくれました。さすがです。

 三陸鉄道の車両であるが,36形でこれには100・200番台があり,外観では区別できない。200番台に亜hジュースの自販機がついており,インバータの有無で区別されている。ワンマン運転をしているのでワンマン仕様である。
 横浜博で使われたレトロ(←死語)気動車4両もここで定期列車として元気に走っている。話によると団体列車として貸し出すことがあるらしい。

 三陸鉄道に乗っていて気付いたことであるが,やはり線路は地面よりかなり高いところにあり,堤防や水門がしっかりしている。いつ来るかわからない三陸津波への備えはやはり厳重であるようだ。


▲ 横浜博で走っていた車両
36形301・401編成 盛駅にて ('91.8.24)


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